木製履物制作を依頼されました。
こだわりの履物でデザイン、はき心地にこだわり
何度も変更で完成まで長くかかりました。
日本材で希少価値の杢の入った材を使用、
足先部分と‟土踏まず”がこだわり部分です。
8種類の色々な材料です。(荒気取り状態)
帯のこで荒原型の加工。
サンダー加工
サンダー加工
完成品(栃材・自然に入った線・スポルテッド)
桐材
(他に、桜・杉・栗・タモ・欅・緑色の朴。)
この後は履物工場です。
30.9.9.フジテレビにて、遊山箱が紹介されました。
フランスを始めヨーロッパでの弁当箱の火付け役となった
フランス人オーナーBento&co。
2008年開始からこれまで約100カ国に発送、弁当箱の魅力を世界へ発信する「京都発
弁当箱専門店」です。
9/8日からの27時間番組でビートたけし氏・林修氏、司会の長時間番組で
当方の納めている弁当会社Bento&coの 世界へ弁当ご紹介 の番組です、
いろいろな弁当箱を製作していますが、
今回は手提げです。
シカモアちじみ杢・桜泡杢・欅玉杢・楓ちじみ杢・栃ちじみ杢・
全て希少な材料で制作しています。
制作方法です。
天場、横、底部分のパーツ。
引き出し部分。
引き出し組み立て
引き出し組み上がり。周り、底部分も同質材です。
本体組み立て
前後の戸板いろいろ
前戸組み上がり
杉ぶどう杢・栃ちじみ杢
桜ぶどう杢・栃スポルテッド杢
欅玉杢・楓ちじみ杢
塗装状態 №1
装状態№2
完成品・楓材ちじみ杢・栃ちじみ杢
完成品・栃スポルテッド・楓ちじみ杢
完成品・杉ぶどう杢・栃ちじみ杢
桐の古木
平成30年早々、桐の大木伐採をしました、(1月16日)
原木伐採は、木が水を吸い上げていない冬の季節にします、
今回、桐4本、柿4本です。3年に1回ほど伐採しています。
全ての木でも同様ですが、年輪幅の狭い年数の経過した木を選びます。
桐の場合、色々ある種類の内、日本桐だけとしています、
これは引出しの幅やせしない様、狂わない様、一番肝心なことです。
今は無くなりましたが、美山町一部では大正時代桐たんすの一大産地で
石碑も建っています。
当方は色々な製品を製作していますが、大きいものから小物まですべて
引出しは目の細やかな桐を使っています、桐の引出しは柔軟性があり
スムーズに出し入れが出来るのが最大の利点です。
晩秋から2月まで伐採してその後虫付かない様皮をむき、
半割の製材して、3年ほど雨にさらして゛あく抜き”をして、
倉庫に保管し、やがて使用する前に色々な厚さに再度製材します。
大雪の為、貯木場写の真中断し後日掲載いたします。
径40から50㎝x長さ4から5Ⅿの桐と柿材
例年、30センチが2回、1日の降雪ですが
今年は2日続きで50センチでした。
看板右側国道162号線
30年1月27日降雪状況。店舗前国道162号線
色々な太さ・長さの違う筒を製作しています。
約30種の銘木を使用して、中でも選りすぐりの杢目の材料を使っています。
元々、約25年ほど自然乾燥させた材料ですが、
大きめの寸法で荒堀をして、1~2年ほど置きます。
これはスムーズなネジ動きにするためと、
本体とフタの杢目(年輪)を合わせており、
後々ずれない様にするためです。
上・・・板より角材に加工(桜杢入り)
中・・・丸棒に加工(栃杢入り)
下・・・2分割して穴掘り(ローズウッド杢入り)ま丸棒加工
丸棒加工(松材)
穴掘り後1~2年ネジ加工の安定のため
自然乾燥します。
外径・内径を仕上げ口部分を加工。
ふた部分内径加工
ふた、実の杢目合わせ〈黒柿)
その後長さを各々カット
頭部分を円錐形に仕上げ
香入れ
携帯線香筒(タブ、黒檀、楠、松パープルハート)
携帯線香筒(栗杢・栃杢・黒柿・桜・柘)
線香筒 タブ材
楠材
肥松材
シャム柿
黒柿
南天
線香筒(桜・ケヤキ材)
角・丸筒 上より紅紫檀・黒檀・紅紫檀・黒檀・栗・欅
コップ類
筒類は線香筒に限らず太さ、長さ色々製作しています。
かやぶき集落群
かやぶきの里で有名な美山町は、京都府の中央部に位置し、
九割が山林で緑豊かな街です。
原生林もあり奥深い山林には太い大木も残っていますが、
戦後、日本経済の発展とともに、太い大木が多く伐採されました。
又、杉、桧の方が大切で大木は切り倒すのが大変で、簡単に
幹の皮を一周剥ぎ自然と倒木させたとちの大木をよく見ました。
特に今は栃の実の保護で伐採せず、保護の方向に向いています、
古来、何百年と続いた伝統食の栃餅を、一部この実を使って
栃餅を作っている高齢化した4名のグループがいます。
実を灰に漬けます
とちの実をあく抜き 川の中で灰を洗い流す。
昭和52年より始め徐々に生産設備も整え
今では多く生産されるようになりましたが、
実拾いは、鹿・猪・熊との競争です。
栃餅は町の特産品として道の駅や近畿地方で販売し
全国から、なつかしい味を求めご注文を頂いています。
栃餅を作るには実の強いあくを取り除くことが大変な作業です、
栃の実と同量の良質な雑木の灰が必要なようで、
当工場のストーブの灰を一部使って頂いています。
電気の乾燥機も使用しますが、作業場では冬の時期は
やはり火力の強い薪ストーブを使用しています。
又、このストーブの上では熱を利用して、小物類の小割りした材料を
半年~10年ほど荒削りした材料を置き、割れ、ねじれ、ヒビ
を防ぐよう安定させています。
大木により出来る良い杢目を求め、20歳より近畿北部の銘木を伐採し、
家具を製造してきましたが、まさか灰まで利用できるとは思いもよらず
少しでも、微力ながら地域産業のお役に立つようにしています。